「いざ撮影開始」午前の部
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通常『撮影』というと、どの程度時間がかかると想像するものなのでしょう?
作るものによって、ショット数も変わるのでしょうが、今回の場合、
「カタログ」や「WEB」で使う画像なので必要枚数も限られていることもあり、
当初私は、2~3時間程度で終了する程度と思っていました。
ところが!弊社社長からは、撮影前に「1日かかるよ」と通達されていました。
朝の10時頃から夕方1まで、丸まる~っと1日。。。
「何ゆえ、そんなに時間がかかるのか?」というと、結局納得のいく
"ベストショット"を生み出すまで、様々な「調整」の繰り返しの作業から
『創造物が生み出される』という作業になるためかかるらしいのです。
なるほど、撮影が始まってみると、1ショットを撮影するたびに、
そのショットがモニターに映し出され、「ショットの光加減」や「彩度」、
「カメラアングル」「モデルのポーズ」や「顔の表情」や「影」などなど。
その「確認&調整」の中で、幾度もスタイリストさんがモデルのヘア・メーク
の手直しを行なったりという作業も加えられ、1つのポーズを撮るための
「準備」もさることながら、『納得できるショット』に到達するまで
何度も何度も繰り返されたのです。
あるポーズでは1時間以上かかってようやく「OKだね」というものもありました。
でも聞くところによると、「1時間」はまだ短いほうで、延々と「数時間」も
1つのショットを完成させるために費やすケースもあるのだとか。。。
さて、撮影はまず、カタログの2面抜きで”Amoop”の特徴を説明するページに
使われるいわば「カタログの顔」のショットから開始されました。
ショットに使われるポーズも実際のヨガのポーズを取っていただき撮影が
進められるのですが、ここでは、数あるヨガのポーズから『はとの王者』。
このポ-ズは正直、「片足を折りまげて上体を上方へ開く」ポーズなので、
撮影開始当時、モデルのEさんの上体がちょっと前に倒れがちでした。
下半身から垂直に上体を伸ばしたショットを取るため、何度もとりなおしを
お願したのです。
実際、朝一番がこのポーズでの撮影であり、エアコンの涼しさも加ってか、
はじめは硬さの見られたEさんの身体にも、撮影時間がたつにつれて柔らかさが
蘇ってきます。
そして、撮れば撮るほどポーズには『凛』とした「美しさの筋」が差し込まれ、
モニターに描き出されたショットが、どんどんよくなっていくのがわかりました。
もちろん、時間の経過だけが「ショットの質」を上げていったのではありません。
カメラマンさんも、さすが著名どこのモデルさんを撮影している方だけあってで、
Eさんのプロ根性をうまく引き出しているのが印象的です。
「ベスト・ショット」を捕らえようと、Eさんに向けられた言葉も絶妙です。
スタジオ内に響く語りかけが「あとちょっと!」というぎりぎりのラインを
引き上げる妙薬になっていました。
「うん、いいね、そんな感じ!」
「顔、もう少し上げていこうか?」
「うん、きれいだね。。」
そんな繰り返しのなかでモニターに映し出された「ショットたち」はなるほど、
皆が頷くくらいに美しく変化していき、まるで『神の手』がかけられたような
『1つの芸術品』になっていくのです。
この「はとの王者のポーズ」を6~8ショット連続して撮ったときなどは、
このポーズは座りポーズながらかなりカラダを開き、バランスを保持するのが
かなり難しいポーズなんですが、ポーズをキープしているモデルさんにかかる負荷も相当なもの。。。
そのショットのあと、Enaさんがポーズを解きながら漏らした「ふ~っ」という
声で、スタジオ内に笑いが広がったんですね(o^-^o) 。
そのときなぜか、「映画監督」が「俳優さん」がもつ限界以上の演技を
引き出そうといろんな要求を続け、「何テイク」も撮りなおしをする
という話を思い出しました。
そういう厳しい要求とそれに応えようとする中で広げられる「プロの鬩ぎあい」
のなかでこそ、素晴らしい映画が作られていくんだなぁ、などどいう思いが
頭をよぎったのです。
そんな意味では、映画もカタログも同じ「芸術」だといえますね。
またこの「芸術」が作られる過程でも目を見張ることがしばしばありました。
例えばウェアを「どんなアングルから」取ることで、「どんなテイストに」
仕上がるのか、に『大きな差』が出てくることが挙げられます。
それはまるで、そのショットごと「ヨガウェアも呼吸」をしていて一緒に撮影に
臨んでいるかのようなのです。そして、Eさんとの呼吸がぴったり合った瞬間に
まさに、「ベストショット」が生まれるのではないかと感じました。
そんな専門家の「智恵」と「経験」そして「情熱」が作り出す「撮影画像」
のもつ威力というかパワーに生で触れた瞬間でもありました。
そんな『感動』をむねに、「午前の部」が終了しました。
- [2007/08/17 13:05]
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